ラジオの魅力

一生知ることが無かったかもしれないニュース。一生聴くことが無かったかもしれない音楽。一生触れることが無かったかもしれない世界を切り開いてくれるのは、いつもラジオだ。いつもきまって聴いている番組を聴くのはもちろん良いが、知らない土地の知らないラジオ局で、知らないパーソナリティが繰り広げる、知らない話題で盛り上がる知らないラジオ番組は、尚良い。この世界のどこかで生きているリスナーの紡ぐ文章をきっかけに生まれる会話を聴くことが、愛おしくすら感じる。自分の趣味が増えるかもしれない。自分の持つ感覚が影響を受けるかもしれない。自分の人生が大きく変わってしまう人だっている。そんなこと、テレビだって新聞だって、なんだって同じだという意見もあるだろう。ただ、なぜだかラジオには強い「一期一会」感を感じる。また、声しか届かないラジオという媒体は、こちらに想像の余地をも与えてくれる。現代に馴染みの薄い媒体になってしまっているからこそ、私は強くラジオの魅力を主張したい。